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ディレクター陣
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    2024.06.20
1月16日の日誌

嬉野です。日誌です。
今更ですが、あけましておめでとうございます🎍2025年も平和で穏やかな日本でありますように㊗️と私は祈るりたくなる、そんな年頃になったことを感じます。

元旦。札幌は朝から曇り。初日の出は拝めませんでしたが、私が我が家のワン公を連れて朝の散歩に出ましたところ大晦日の夜に降った雪で外は真っ白、その上、通りを歩く人は皆無で、車さえ1台も走っていない。まさに新雪の中に私とワン公だけが立つという静寂の朝でした。
いつもの見慣れた住宅地ながら人通りと車通りが全くなく、白い雪に覆われているというだけで、ため息の出るような清々しい景色に思え、元旦からだいぶ得したような気持ちになれたという、それが今年の元旦の朝の私の清々しい思い出です。

ただまぁ、そうやって毎年初春を迎えるのはめでたいんですが、そうすっと私の脳みそもまたその分毎年、「おめでたくなってくる」というジレンマに、この頃は年々悩まされて私も大変です。いや、大変はすでに超えてまさに危機です。
世界の危機ではないけれど私の危機。

なぜと言って、私にとって私こそが1番信用できないやつになってるわけですからね。そんなやつと私は常に行動をともにしないといかんわけですから、わたしの身辺は常に剣呑です。

そしてこの出張の多さ。

それでも根っからの移動好きである私にとって出張が多いことはまったくもって歓迎です。ですが今年も何をしでかすかわからない私とともに私はこの一年を波乱に満ちて過ごさねばならず、その波乱も大河ドラマのような特筆すべき劇的な波乱ではなく、

「え? なんスか? なんでそんなことになっちゃったんスか???」的な、周囲の者にとっては不可解極まりない波乱であるにすぎず、しかし、どんな波乱であっても波乱は波乱。そんな波乱をあっちこっちで引き起こして私はダージを喰らい、その度にスコブル参ってしまうのですから笑うしかない。

とわいえ、そんなわたくしも、
昨年末は、のんびりと我が家で寝正月を決めんでいたと思いなさい。年末からね。

そして、のんびりついでに、
「どれ、古着でも見てやろうか」と冷やかしでスマホ片手にネットを探索したら楽天市場にイイ具合の古着があってね、「おや!これはイイぞ!」と、そこから私は楽天市場を熱心に閲覧し始めたと思いなさい。

ところが古着とはいえ、それは上物なのでしょう、そこそこのお値段がする。
だから「なるほど」と、私も即決できずに悩む。

悩んだ挙句、

「よし。買おう。買うぞ!」と意を決して楽天の会員さん以外の人のボタンからポチり始めた。
ところが、私の個人情報を入力するところで電話番号を入力したら、「お客様は楽天の会員です」と楽天が言い始めたわけです。
「バカを言うな」と。私は反射的に心の中で反論してやりましたよ楽天に。
ですが次の瞬間、ギクリと動揺もしたんです。

「たしかに、その可能性はある」。

なぜなら昔々の遥か昔のネット黎明期のころに、うっかり会員登録して、それっきり中途半端にやり散らかして利用しないでうっちゃったままのものが実はあちこちにあるのを私は知っているわけです。

そしてその当時決めたIDやパスワードはそれ以来管理しておらず、おまけにそれ以来利用もしないままだったりするので、登録していることも忘れ今になって入会しようと試みみたら、「あなたは会員です」と言われてIDやパスワードを聞かれてしまい、そしたら記憶も蘇らずもうキレイさっぱり分からないもんだから、私は大いに支障をきたす、という局面が多々あるのです。

そしたら今回、私は楽天の会員でもあったらしく、楽天は私に私のIDを提示して見せたのですが、それが私が会社で使ってるメアドだったのです。

「やや!これはヤバい。会社のメールアドレスをIDにしている頃なんて、それはもう携帯も持っていなかった2005年より以前のことだわ。

「そんな前にうっかり楽天に登録してたのか…」

と思い知らされ、「そんな昔のパスワードなんか絶望的に思い出せないって!」と、私はもう何も考えられない。

「いや、でもいいんだよ。別に楽天の会員じゃない人でも買い物はできるお買い物ボタンを押して、そっちから私は買おうとしてるんだからね。なんの問題もない」

ところが、買えない。
購入に進むボタンが出てこないの。

なんでですかねぇ〜
なんか電波出してるんですかねぇ〜私は。
それともネットにたいして腰が引けてるとこほがあるから、その時点で気持ちでネットに負けてるんですかね〜
とにかく「どうせスムーズにはいかないんだオレは」と思い込んでる節が私にはあります。

だったらもう買い物やめちゃえばいいんですけどね。「なんとかして、早く買わないと誰かが買っちゃうかも!」と欲にまみれれれば焦燥にもかられてしまう。

「まてよ。ひょっとしてスムーズに買えない理由は、オレのデータが楽天の会員として残ってるから、オレが電話番号を入力するたびに楽天のAIも、「おや、会員の人が、なんで会員じゃないところから買い物をしようとしているの?」と、混乱してしまうんじゃないのか!」と分からないくせに自分で勝手に推測し始め、「だったらこの際一回退会して、いっぺん無しにして、そっから新たに新規入会して、その上で天下晴れて楽天会員となってからログインして買い物したら、上手くいくってことじゃないのかしら?」と思ってしまって。楽天の退会方法を今度は熱心に検索し始めたわけです。

でも、検索結果を見て、そのもの言いに私は息を呑むわけです。だって、

「1度退会するとあなたは全てを失います」と、恐ろしげなことを書いてるわけです。

「全てを失う…。なんてヤバい書きっぷりだろう」

でも私は、楽天に登録してたことも忘れてるくらい何の買い物もしてきてない会員なんです。だったら失うものもないわけで。
それでも、「退会したらあなたが積み重ねてきたステータスは2度と元へ戻すことはできません」と、先方はたたみかけてくる。
その強い言葉に、いまや自分のことを信用することができなくなって久しい私は意味もなくギクリとする。
そして、「いいだろ? だって私には守るものなんかないんだから」と意を決してては、「だよな?」と、再度自分に心細げに問いかける。

こうして自分に問いかけても埒があかない私は勇をこして退会手続きを始めたと思いなさい。

そしたら退会するについてもID以外にパスワードを求められてね。
そらそーだ。
で、追い詰められた私はとりあえずあてずっぽうに昔よく使ってたパスワードを入力したら「ビンゴ!」
なんと1発で正解だったのです。
これで私はあっさり退会できました。

そしてスムーズに退会してしまったあとで私は思いましたね。

「あれ? でも、パスワード分かってたんなら、何も退会しなくてもそれで楽天会員として買い物できたんじゃないの?」と。

「あ…」

と青ざめましたが、「まぁ、捨てるものもないし」と、私は、気を取り直して、再度楽天に入会しようとしたのですが一度退会したら、もう同じメールアドレスを使うことはできないんですね。

私のスマホのメールアドレスは厳格に拒否されまして、その日は結局、再登録できず。それでもう疲れ果ててね。

そのまま再登録も諦めて、買い物も諦めて、楽天を退会して、「すべてを失う」と予言めいた捨て台詞を受け取っただけで、他には何物も得ずして、そのまま私は年を越したのです。

こうして世は2025年となり、私は年明け5日には早くも出張に出かけるために朝も早よから新千歳空港に向かい出発ゲートの椅子に座ったところで、これはいつもの習慣なんですが、本日宿泊するホテルの確認をすべくホテル予約アプリを開き予約済みのマイページを開きひと安心しようとしたのですが、安心するどころか私は唖然としたのです。

だって。。

「現在、予約しているホテルはありません」

というそっけない文言以外、そのページにはいっさい何もなかったのです。

「おい、バカ言うなよ」

私は目を疑いました。だって私は2025年の1月から2月いっぱいにかけて既にホテルを散々予約し倒していたのです。
それがいっさい消えてるんですよ。
なによこれ。そんなバカな。。。
そう思って焦った次の瞬間、私は青ざめたのです。

「あ、ヤベ。。。」

だって、私がここ20年ほど使ってきたこのホテル予約アプリは「楽天トラベル」だったんです。

「楽天じゃん」

私は20年も楽天を使いまくってたんです、トラベルを。

そりゃ、「あなたは楽天会員です」って楽天だって言ってくれますよ。

去年1年だって、ここのところのインバウンドのあおりをくらってホテルは早めに手配しないと泊まりたいホテルに泊まれなくなるので、楽天トラベル使いまくってましたし、今年の分だって2月まで、私は楽天トラベルでホテルを予約しつくしたばかりだったんです。
それなのに、今や、「予約しているホテルはありません」と無慈悲なことが書いているのです。

「しまったぁ〜〜!楽天のヘビーユーザーだった〜オレは〜!!!」

何してくれてんのよオレ!
今夜のホテルどうすんのよ? 
新春から東京で宿無しなのか?!

私は大慌てで予約を開始しましたよ。
少なくとも今夜の分は確保しないと!

こうして楽天を退会しすべてを失った身の上の私は楽天トラベルの会員以外の人のボタンからしか宿を確保することができない。
そして、確保しなければならないホテル数が多いうえに、楽天の会員じゃなくなってるから、こっからの手数がもうもうめんどくせぇ〜!

しかし、今夜の分も含め、予約していた分のホテルはお陰ですべて再予約ができ、私はやっとホットして羽田空港へ向かう飛行機に乗り込んだわけです。

そして神奈川県川崎区のホテルのフロントにつくなり、フロントマンが怪訝な顔で私に聞くわけです。

「嬉野様、ちょっと、確認させていただきたいことがありまして…」

え? なに? 予約取れてないの?

またしても私はビビりましたところ、

「同じ日に、同じお名前でお部屋が二重に予約されておりまして…」

あ、なるほど!
楽天を退会したから楽天は私に対する全てのサービスを白紙に戻したので、楽天トラベルのアプリ内では私のマイページも削除され、「現在ご予約はありません」となってたんだけど。
各ホテルで既に予約された予約は当然生きていたわけです。

東京出張の多い私ですから、そのホテルにしたって、私はかなり利用し続けてくれているそれなりの上客なんだけど、とわいえ同じ期間に二重で、しかもどちらも楽天から予約してくるという、どうにも怪しい行為をする客でもあるわけで。実に奇っ怪この上ない!

そして私の釈明も、
「えぇっと、うっかり楽天を退会してしまったん。で、さっきまた、楽天から予約して…」と、なんともスッキリしない歯切れの悪い釈明で、「何言ってんだろうこの人」と、怪しまれつつも事なきを得たんですけど。
ということは他のホテルでも2月いっぱいに渡って二重で予約してしまってるわけですからね。そっちも忘れずに歯切れの悪い釈明をしつつバラしていって整理しないといけないわけで、まったくもって面倒なこと限りない。

しかも私は20年近く楽天トラベルを使いまくっていてので、アプリ内のマイページを再確認したところ、今や私はボーナスポイントに関しては「あなたは最高レベルに達しました!おめでとう!」だったそうで。
それを私は新年から一気にゼロに戻してやりまして。実に全てを失ったところからの幕開けとなったわけですよ。

これはもう私、1人では生きていけませんね。マネージャーが必要ですよ。

という、私の2025年の波乱の幕開けをご披露しつつ。とはいえ、このように一個一個行きつ戻りつしながらも、懲りずにやっていこうということもまた、1つの生きていればこその行為であることに違いはないわけでありますから、なんのこともございません。ただ厄介なだけです。気にしない気にしない。

さて、そのような個人的な幕開けの中で迎えました2025年の赤平の森の「冬季・水曜どうでしょうハウス」の一般公開に私も3日間、札幌から通いでしたが参加いたしまして、おいでになった皆様方と楽しく歓談いたしました。お馴染みの顔もあれば、初顔合わせもある。今年は道内の方、札幌の方に多く訪れていただきましてね、長年、何かと道外でのイベントが多いだけに、「水曜どうでしょう」のご当地にお住まいの皆様にこういう場にわざわざ来ていただけるというのが、ありがたかったですね。

こうして寒い中、有意義に森で冬陽を浴びつつ過ごしました。

ことしはミスターも3日間訪れてくれたものですから来場者の数も多くてね、毎日100人を超えるという賑わいで、焚き火🔥に当たることもできずに寒かった人もたくさんおられたのかもしれないと思いましたが皆さん楽しそうにしておられました。

私もね、「皆さんの忘れたい思い出、ありましたらあっという間に燃やして差し上げましょう」ということで、去年に引き続き、お焚き上げをいたしました。でも、そんなこと洒落でやったらバチが当たりますよと言われそうですが、バチが当たるようであれば、それはもう全部、野口店長と金子くんに持って行ってもらうという段取りですから私としては何の問題もございません。

ということでね、今年も雪に覆われた赤平の冬の森の焚き火の前で、多くの方の忘れたい思い出を次から次へと燃やして差し上げました。

焚き火にあたりながら、自分と同じどうでしょう好きの人の人生の話を思いがけなく聞かせてもらう。そして聞いてもらう。
こういう体験も普段の暮らしだけではなかなか体験し得ないことですから、悪いものではないわけで。

そして、忘れたいというその人の憤懣やら憤りやらが、焚き火の炎で「大開運」のお札と共に燃えて浄化されて灰になって行く、そして燃えていく炎を眺めながら晴れ晴れとなるその人の顔とともに嫌な思いでも爆笑となり、心の中で何かが大した理由もないはずなのに、でも、気分としてリセットされていく。そうしたことを目の当たりにしたりすることは、この人生を無難に生きる得難い体験となることと私は確信する者です。

ということで皆様、今年も、水曜どうでしょうをかたわらに見つつ、何事がありましても、どうぞ日々を健やかにお過ごしくださいますよう祈念いたします。

水曜どうでしょう界隈でお過ごしの貴兄も私も、2025年はハッピーな年になりそうだぞと、闇雲に信じて生きて参りましょうね。日誌、おわり。

 

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6月20日の日誌

どうで荘での居候が続いている。

御存知、リアルどうで荘、神奈川県川崎市中原区にあるどうでしょうD陣の配信拠点。

そこに居候をしているわけだが、配信拠点なので当然機材が多く配置されている。

高価でないとありえない画質のカメラが串刺しになった(もっと正しい表現があるのだろうけれど、無知ゆえにわからぬ)三脚が屹立し、照明機材も林立。マイクも何種類かがギリスの近衛兵の帽子みたいな頭(なんて言うんだあれは。マイクの部位の名前もわからないし近衛兵の帽子の名前もわからない)をもたげている。パソコン、どでかいモニター、そのほか使途不明の、官房機密費みたいな、高そうな機材。そして床、机の上でとぐろを巻いているのが各種コード・線類である。

この線類がなかなかのくせ者。

配信というのは一個の機材でできるわけではなく、いくつかの機材の協力のもとに行われる。

その機材の接続、連絡を取るのがこれらの線。玉木青が配信を仕切っているとすると例えるならば彼が殿様である。織田信長である。

各機材は能力のある武将たち。羽柴秀吉柴田勝家丹羽長秀。

そして各種コード・線は連絡役。母衣武者ということになる。つまり毛利新介、野々村三十郎と言ったところになる。コード・線類は毛利新介なのだ。

これ、逆にわかりにくくなっているな。

逆の説明で使うべき例えだ。母衣武者とか毛利新介を説明するときの例え。

さて、我が部屋の毛利新介なこと線・コードの類なのであるが、これがなかなかの荒武者、猪武者、蛮勇と言っても良い性格だ。

もちろん仕事はできる。いつも通信は快適。しかしながらとにかく素行が悪いというか態度が悪いというか、要するにいつもぐちゃぐちゃなのだ。

ぐちゃぐちゃなどという言葉では表現できないくらいである。ぐぢゃぐぢゃ、あるいはぐぢゃんぐぢゃん、ぐっぢゃんぐっぢゃん、って感じなのだ。

現代社会くらい複雑に絡み合っている。アレキサンダー大王やったらブチ切れて一刀両断しているくらいの混迷ぶり。ゴルディアスの結び目。いや、ゴルディアスの毛利新介状態。

玉木青が配信を指揮する際に、何やら線の付け替えなどを行うこともあるのだが、もう、その苦労と言ったた筆舌に尽くしがたいものがある。

だって、一本の線を手繰り寄せたら線全部が混然一体となって「ゴゴゴ」という感じでこちらへ近づいてくるのだ。スムーズな作業などできようはずもない。

玉木青、そういうことがおこるたびに「コードを整理しましょう」というのだけれど、やはり混然一体となってまがまがしい気を放っている、メデューサの頭にも見えなくないそのコードの黒塊を見ると、我々の意志は削げ、石のようになってしまうのである。

 居候には感謝が重要だ。ということをインターネットで観た僕も、感謝の意を伝えるべくコードを整理しようかと思ったこともある。

しかしながら生来愚鈍無知蒙昧因循姑息惰気満満たる玉田玉山である。

手を付けようとはしたものの、多種多様のコード、まさに八百万。

HDMIやらAC、USB、AUX、DVD、果てはSONY、Panasonicの文字も恐ろしく、イヤホン糸くず抜け毛までもが一致に団結をしているものだから手出しをすることができない。

僕は震えて眠るだけである。

 そんな状況でもまあ何とかコード同士、見た目には混迷を極めていたとしても、連絡を取り合い、配信等に支障が無ければそれでいいのだ。が、そうもいかない場面というのが近頃散見されている。

コードというのはコンセント類からの給電の役割も果たしているわけだが、その給電の役割のコードが抜けておることがあるのだ。

こうなると起動すべき電気機器が起動をせず、配信に重大な支障をきたすことになる。

何故、そういう仕儀になってしまうのか。

僕がコンセントを抜いているのである。

いや、こういえば配信への妨害行為即刻退去の所払い、武蔵新城より10里の外より近寄ってはならぬ。と思われる読者諸君も多いだろう。

しかしそんな妨害などという強い意志を持たねばできないことをできるほど僕には意気地というものがない。

これすべて我が暗愚の為である。

居候の寂しさは夜に来る。そういう場合は夜の街に繰り出す。と言っても寂しさと人の誘いのタイミングが合一するタイミングはまれだし、寂しいからと言って人を誘い呼び出し、寂しさをぶつけるような酒に突き合わせる度胸も自信もない。

結句行きつけのバーに行き、喋る。ということになる。バーというのは街の中でそういう地位を占めているのだ、ということを最近はとみに思う。

キャバクラ、ホストクラブ、スナック、ガールズバー、メイド喫茶、コンカフェ。そういったものの意味というのが一人で都会に暮らしてわかってきた。

僕の行きつけといえるバーは新宿、四谷三丁目、高円寺に一軒づつある。

ここへ出かけて、あるいは仕事帰りによって、喋りながら酒を飲む。

あのバーという空間へは皆がある程度そこにいる人と話をしに来ている。

うーん、進次郎のような話になるが、バーに来ている人は全員バーに来ている人、なのだ。

であるから知らない人が相手でも、なんだったら人見知りの僕だが、行きつけのバーであると、場所見知り、もないのでかなり話ができる。いや、相手の話を聴いているだけで面白い。寂しさに目が向かなくなる時間だ。

そうこうしているうちに23時を過ぎたあたりで終電。

さすがに朝まで飲む体力も財力もないので帰宅をすることになるが、3つの行きつけ、すべて武蔵新城から遠いのだ。

1時間くらいは帰宅に時間がかかる。

この1時間、ずっと座っていれれば楽なのだろうが、そうはいかない。混んでいる。さらに乗り換えも多数。そして人のことを言えた義理じゃあないが、とにかく電車全体が酒臭く気分が悪い。今から一人の居候のねぐらに帰るのか、と思うと突如として寂しさが吹きすさぶ。詮無いことだとわかりながた、酔った頭には大阪に置いてきたネコと妻の顔が浮かぶ。郷里の祖母の顔が浮かぶ。亡くなった母の顔が浮かぶに至って涙が出てくる。

母の顔が浮かんだあたりでやっと武蔵新城に着くものだから、コンビニでヘパリーゼ等各種肝臓機能補助製品と、もう一杯飲む為の酒を買ってどうで荘に帰ることになる。

飲酒と1時間の移動により意識は朦朧である。

鍵を開ける。ドアを開く。倒れこむように体を押し込む真っ暗などうで荘。電気をパチッとつけると撮影機材。モニター。DVDの山、山、山。

皆さんに貼っていただいた床にどったりと倒れこんでひとしきり「あー…」だの「のみすぎたあ…」だの唸った後に、手慰みにTwitter(現Ⅹ)を観ようとすると、スマートホンの電池切れが間近。これはいけない、這うようにして電源タップに近づく。当然すべての電源は埋まっているから一生懸命手を伸ばして手近なコードを抜いてそこに携帯の充電器を指す。

そう、長くなったが、この手近なコードが重要なコードだったりするわけである。

そしてべろんべろんに酔っ払っているのでその重要性を認識せずに眠る。

起きるとすべてを忘れて健やかになってしまっているので、もう抜かれたコードはそのままだ。

そうなると後日の配信に支障をきたす。

と、こういう流れになるわけである。

全て我が暗愚より来ているというのはそういうわけだ。

今迄配信に支障をきたすたびに「なんで抜けているんだこのコードはわからんねえ」という顔を玉木青に僕もしていたのだが、すまぬ、あれは酔っぱらった僕が抜いている。ここで懺悔をする。

今後はやるまいぞとは思っている。しかしどうすれば防ぐことができるのか、というのが皆目見当がつかん、さて、と懊悩しているとにこの度、新しいスタッフYこと横山清正氏がその持ち前の粘り強さでこの線のぐちゃぐちゃを整理しきったのであった。

中々できることではない。

整理すると意外と空きの電源口も確保されるもので、今後はそこに充電器を刺せば事足りる、という状態となったのであった。

降ってわいた平和を寿ぎ、後はまたコードがぐちゃぐちゃにならないよう、注視していくことが、居候の僕にできる平和維持への努力であろう。

しかし横山清正、すごい男である。よくもまああのようなコードを整理しきったものである。ゴルディアスの結び目も、彼さアレキサンダー大王の傍にいれば、一刀両断されることもなかったかもしれぬ。心強い人間がスタッフになったものである。皆もどうぞ彼を頼りにしてください。

僕のことはここまで3000文字書いてきたようななことですからあまり頼りにせずに、期待もせずに、どうか優しく見守ってくれると嬉しいです。

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