藤村でございます
先週は嬉野さんとYouTube収録のために青森を旅しておりました。
日本一安全なクルマの称号を得ましたスバルのレヴォーグに乗りましてね、行ってまいりましたよ。
北海道スバルさんからお借りしている新型レヴォーグ。これは「日本車の中で最も自動運転に近いレベルを低コストで実現したクルマ」と言えるんじゃないでしょうか。
高速道路では「ほぼ自動運転」です。
たとえば時速100キロに速度をセットすれば、その速度で走り続け、ハンドルには手を添えているだけでカーブなんかも微妙に速度を調整しながら勝手に曲がっていく。前のクルマに追いつけば速度を落とし、一定の車間距離を取ってそのクルマの速度に合わせて走るから不注意でぶつかることは絶対にない。
追い越しをかけるなら、ウインカーを倒せば勝手にハンドル操作して車線変更し、速度を上げて追い越し、またウインカーを出せば、元の車線に勝手に戻る。後ろからクルマが来ていればウインカーを出しても警告音が鳴って車線変更はしないから、これまた不注意にぶつかることはないわけです。
クルマの前後左右に付けられたカメラが道路の白線を認識し、周囲を走るクルマを認識して走行してるんですね。おっさんのボケた頭と老眼なんかよりずーっと安心なわけです。
今年の3月からこのクルマに乗り始めて、すでに5,000キロ近くを走って、色々と分かってきたことがあります。
レヴォーグに乗っていると運転の概念自体が変わるんです。普通は「自分がクルマを動かしている」という感覚なんだけど、レヴォーグは「動くクルマを自分がサポートしてる」って感覚になるんです。
あくまでもレヴォーグは自動運転ではなく、高度な「運転支援」。
運転者は普通の運転と同じくハンドルを握り、前を見てなきゃいけません。
で、こっからがとても大事なところなんだけど、実際にですね、レヴォーグは電波状況かなんかの影響で不意に自動のハンドル操作が切れる瞬間があるんです。突然ピピっと警告音が鳴って、それまで「オレに任せとけ!」っちゅなもんで滑らかなハンドルさばきで勝手に走ってんだけど、不意に「あ、ここダメだわ藤やん運転頼む」なんてな感じでハンドル操作をあきらめる時があるんです。この時はちょっとドキッとします。一瞬ハンドルがフラつくような感覚がある。「おい!最後までちゃんと運転しろや!」と突っ込みたくなる。だからハンドルは常に「いつでも運転を変われる状態」で手を添えておく必要があるんです。任せきりにはできない。
あとはレヴォーグは常に車線内の中央をキッチリ走るんですけどね、ここに意外な落とし穴があります。
人間って、たとえば左側に壁があると無意識のうちにそれに当たらないようにた中央ライン寄りに走るし、逆に追い越しをかけられたときなんかは無意識に左側に寄って右側を高速で抜けていく追越車との間をあけようとする。でもレヴォーグさんは「常に堂々と中央キープ」だから、たまに人間の感覚とズレて「あ、怖い」と感じる瞬間があるんです。
私も最初は全く慣れませんでした。「コレはちょっと寄りすぎじゃない?」とか、いろいろと不安を感じる時があって、レヴォーグに搭載されてる前後左右のカメラをナビ画面に映し出して確認するんですげど、やっぱりちゃんと中央を走ってるんですね。
つまり「自分の感覚の方が間違ってる」ということを自覚してからは、レヴォーグを信用するようになりました。
そうやって信頼関係が出来上がると、基本はレヴォーグに任せるけれど、たとえば路肩で工事をしているとか、片側交互通行とか、ちょっと不安を感じそうなイレギュラーな時は、私が率先して「ハイ、変わりますよ」と、運転支援のボタンを切って運転するようになりました。これが一番ストレスなくレヴォーグで走る方法だと思います。
つまり「私がレヴォーグのサポートをする」ってことですね。普通は「クルマの安全装備が運転者のサポートをする」ってことでしょうけど、レヴォーグは感覚的にこちらがサポートに回る方がよい関係のような気がします。
これから完全な自動運転に向けて技術は進むでしょうが、今こうして「自動運転に近い状態」のレヴォーグを体験することで、これからのクルマの進む方向、そんなクルマとの付き合い方みたいなものを自分なりに感じることができます。
なにより、今のところ日本で一番安全だと認定されたクルマに乗っていることの安心感は半端ないです。
またレヴォーグで旅に出ますよ、そのうちに。